バンビーニ陸上クラブとは、陸上競技においてトップアスリートになるための小学生向けクラブです。中学生は当クラブの卒業生に限定しております。
小学生は埼玉県の強化指定選手を目指します。健康維持や他の競技の補完的な位置づけでのご入会では継続が難しいかと思います。年間スケジュールも強化指定大会に調子をあわせたものとなっています。
ご入会においてセレクションや面接などはありませんが、前述の目的をご理解の上ご入会してください。
<今年の表紙のテーマ>
スポーツの最高レベルでの戦いにはドラマがあります。主にオリンピックで起こったことを中心に掲載していきますが、世界選手権やゴルフの大会も掲載していきたいと思います。
我々もこどもたちに感動が与えられようまた感動が作れるよう指導していきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いします。
2016年リオデジャネイロ大会(オリンピック)
陸上競技が行われたスタジアムはウサイン・ボルト(ジャマイカ)の100メートル、200メートル、400メートルリレーの3大会連続3冠(北京のリレー金メダルはその後、メンバーのドーピング陽性ではく奪)を期待し、リレーが始まる前から熱気と緊張感で満ちあふれていた。
ボルトの歴史的瞬間を撮影しようと、世界中のカメラマンが集まっていた。私は、ボルトと日本代表・ケンブリッジの両アンカーの絡みとバトンリレーを撮影するため、第4コーナーで撮影することにした。絶対王者であるジャマイカのボルトと、ケンブリッジとのバトンパス時点での差を1枚の写真に収めれば、レースの状況を最も分かりやすく伝えられると判断したからだ。
それまで陽気に騒いでいたブラジル人が一斉に静まり返り、スタートの合図と同時に今まで以上の熱気に包まれた。しかし、この日一番の歓声が起こり、会場がどよめいたのは第4コーナーでの予想外の展開に対してだった。
100メートルを9秒台で走る選手をそろえた各国の代表がいる中で最初にバトンを受け取り、隣のレーンを走るボルトよりも先に、ケンブリッジが走り出した。ファインダー越しにも、歴史的な瞬間を撮影しているのだと確信して鳥肌が立った。自然とカメラを握る手にも力が入った。心の中で「頑張れ!」と叫び、必死にシャッターを押していた。
惜しくも抜かれて銀メダルだった。写真を見返すとボルトの表情からも絶対王者を本気にさせ、あと一歩まで追い込んだことが伝わる写真が撮れた。(中島 傑)